FXのトレードで値頃感(ねごろかん)が危険なことを知っていますか?
FXの初心者にありがちなミスのひとつが「値頃感(ねごろかん)でのトレード」です。
では、値頃感とは一体何でしょうか?
なぜ値頃感でトレードしてしまうのでしょうか?
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まず「値頃感」とは、「品物が価値相応(かちそうおう)である感じ」のことをいいます。
また、「お買い得」であり、「買うのにちょうど手頃な値段」というのにも使います。
FXでいうと「価格が価値相応であると感じる」とか「お買い得で買うのにちょうどいい価格と感じる」といったところでしょうか。
FXには、「売り」の場合もありますから、「高すぎるから売るのにちょうどいい価格と感じる」ということも当てはまりそうです。
ところで、モノの価値の場合は、1000円で売っていた牛肉が、タイムセールで500円になったら「値頃感」を感じるかもしれませんね。
逆に普段は300円で売っている天ぷらが、大みそかになると500円で売られていたら「高い」と感じますよね。
このモノの値段の「お買い得感」や「割高感」がいわゆる「消費者感覚」となって身についていると、FXでの「値頃感」を感じて、まちがったトレードをしてしまう原因になります。
普通に生活していれば、だいたいの人は「消費者感覚」が身についていますよね?
ところが、FXは為替ですので、通貨と通貨の価値のレートを表しています。
「安い」とか「高い」とかは、基本的になくて、常に「価値相応」に変動しているのです。
たとえば、1ドル100円は安いですか?高いですか?
と聞かれたときの答えは難しいと思います。
1ドル80円よりは円安で、1ドル120円よりは円高です。
というような相対的な回答はできますが、その絶対的な価値が安いのか高いのかと聞かれても困ってしまいます。
これが牛肉や天ぷらならば一般的な値段や価値がありますから、人によってばらつきはありますが、ある程度の判断はできますよね。
このような背景から、FXはモノの売買ではないので「値頃感」を感じてトレードすると、うまくいかないことが多いのです。
でも、実際のトレードの場面で、1ドル120円だった価格が1ドル115円になったら、直感的に「安くなった」と感じてしまいますよね?
普段の買い物や経済活動ではそれが当たり前ですから、普通にそのように感じるでしょう。
私も「安くなった」と思ってしまいます。
ただし、FXのトレードをするときには、その視線を変える必要があります。
これは自分の直感や感覚に逆らうことなので違和感を感じることでもあるのです。
FXを始めた頃を振り返ってみると、値頃感でトレードしていたのでよく分かります。
そして何度も痛い目に会ってきました・・・。
値頃感でエントリーしてしまうのにはこのように理由があって、早くその対処法を知っていればなあと今でも思います。
値ごろ感でのトレードは、「根拠の無い逆張り」です。
たとえば、ずっと「買おうかな?」と思って見ていた通貨が指標発表などによって大きく下がったとします。
それを見て「やった!こんなに下がった。チャンス到来!」と思って買いエントリーします。
その時の買った根拠は、「下がって安くなった(と感じた)から」という考えです。
そして、少し値が上がって、「やった逆張り成功!」などと思っていると、そこからどんどんと下げが加速して、買い値よりも価格が下げていって損失を拡大していくという展開です。
こんな経験したことありませんか?
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ここで損切りできればまだ良いですが、初心者のころは損切りすらできずに、大きな含み損を抱えることになってしまいます。
ありがちなパターンですね・・・。
重要なことは、「トレードでは安いとか高いとかの感覚を持ってはいけない」ということです。
価格は常に「価値相応」に動いているのです。
相場では、下がったら更に下がる、上がったら更に上がることが多い、ということを意識する必要があります。
普段の消費生活であれば、同じ品物ならば安いほうを買うし、オークションで売るならば高く売れたほうがいいですよね。
しかしこの「相対的に価格を比較して高いとか安いと感じてしまう感覚。」である消費者感こそがトレードにおいては危険な感覚なのです。
本当に、もっと早くこの原理を知っていればよかったなあ・・・とつくづく思います。
「為替の価格はその時のレートを表しているだけ。高いとか安いとかを表しているわけではない。」
これからFXのトレードを始める方には、この日常とはちがう感覚が必要だということをご理解いただきたいと思います。
これが分かっているだけでもトレードに影響してきますよ。
FXの初心者にはなかなか理解しにくいことかもしれませんが、参考になりましたでしょうか?
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